水上エア遊具が正常に機能するかを確認するため、日々の点検を行うことがとても重要です。それにより人身事故のリスクを軽減できます。設備管理者は必ず、サービス開始前、運営中、サービス終了後に、本体、ブロアー、周辺機器、備品などの点検を行い、破損や不具合などがないか確認してください。
サービス開始前に、気象アプリでその日の天気予報を確認してください。また熱中症警戒アラートなど各種警報が出ていないか確認し、各スタッフと警報情報を共有してください。周囲に雷雨を確認した場合は雨雲レーダーで確認し、ウォーターパーク上を通過する場合はサービスを一時停止して利用者を避難させてください。
風が強まってきたなと感じたら、風速計で定期的に風速を計測してください。瞬間風速6m/sを超えたらいつでもサービスを中断できるようにし、瞬間風速8m/sを超えたらサービスを中断してください。
台風発生時は日本近海に接近して、風が強くなる前に、早い段階でエア遊具の撤去作業を完了する必要があります。(風が強くなってからの作業は危険です。)台風時にプール内に放置すると遊具が風であおられ、裂けて修繕不能になる場合がありますのでご注意ください。台風発生時の対応については「緊急時の対応(台風発生時の対応)」を参照してください。
各エア遊具の内部空気圧を確認してください。適正空気圧の範囲内であれば正常です。内部空気圧が高いと生地同士の接着箇所から空気漏れを起こす恐れがあるのでご注意ください。
エアバルブの蓋を開け、内部にゴミなどの異物が付着しているか、破損がないか確認してください。異物が付着すると、空気弁がうまく閉まらずに空気漏れを起こす場合があります。エアバルブ内部は異物が入り込まないように管理し、付着している場合は水で洗い流してください。
遊具の側面や底面には、他の遊具やラバーウエイトに接続する為にD環フック(Dの形をしたフック)がついています。その部分は衝撃を受けやすくい箇所ですので、破損していないか確認してください。
遊具についている取っ手部分は無理に引っ張ると裂けてしまう恐れがあります。各エア遊具の取っ手部分が損傷していないかを確認してください。
各遊具がプールの所定の位置に配置され、隣接する遊具とジョイントバンジー(収縮性のある接続用ロープ)で接続されているか、ラバーウエイトと接続されているかを確認してください。それらが接続されていないと遊具が不安定になり、利用者の落水や転倒事故の原因となります。
損傷が見つかった場合、そのまま使用せずに必ずメンテナンスキットを用いて修繕を行ってください。小さな損傷であっても修繕せずにそのまま使用し続けると損傷箇所が広がってしまい、場合によっては修繕不能になる場合もあるのでご注意ください。損傷箇所は小さいうちに修繕するのがポイントです。
電動ブロアーを使用する際に異音や異臭がしないか確認してください。もし、それらの現象が発生した場合は故障が疑われます。そのまま使用せず、修理をご依頼ください。
サービス開始前に拡声器、トランシーバーなどの通信機器の充電、もしくは電池残量を確認してください。(充電はサービス終了後に必ず行ってください。またいつでも電池交換が行えるように予備電池を保管してください。)
担架、救命浮輪、AED、救急箱、アイスパック(保冷剤)が揃っているか、正常に使える状態になっているかを確認してください。
受付を行うのに十分な枚数の参加申込書が保管されているか確認してください。足りなくなりそうな場合はコピーを取り、補充してください。
備品類が揃ってなかったり、故障、あるいは電池が不足している場合、ウォーターパークの運営と利用者の安全管理が正常にできなくなります。その結果、万が一の事態が起きても対処できなくなり、事故につながりますのでご注意ください。
未然に事故を防ぐための「点検表のサンプル(PDF)」です。このリストは運営者様によって、点検項目を付け足すなどカスタマイズを行ってください。設備管理スタッフは、必ず、日々の点検を行ってください。